頭語と結語

頭語は、手紙の一番初めに書く「拝啓」や「前略」などの言葉のことです。これは、「こんにちは」などの挨拶にあたります。結語は、手紙の最期に書く「敬具」や「早々」などの言葉のことです。これは、「さようなら。それではまた」などの挨拶にあたります。頭語と結語は、相手との関係性や手紙の内容により使う言葉が変わるところが、間違いやすいので注意が必要です。正しい組み合わせと適切な表現を使用しましょう。

頭語・結語の規則

「拝啓」で書き始める時は、最後は「敬具」で終わらせると言うマナーは有名ですね。他にも、拝啓の文章の最後が「敬白」や「拝具」で終わるのは正しいのですが、「草々」や「不一」で終わるのはNGです。
「かしこ」はどんな頭語にも使える万能な語句として知られていますが、女性らしさを強調する表現になるため、ビジネスシーンでは利用を避ける傾向があります。

一般的な場合

頭語は、「拝啓」「拝呈」「啓上」などを使います。これらの意味は「謹んで申し上げます」と言う意味になります。
結語は、「敬具」「拝具」「敬白」「かしこ（女性のみ）」を使います。これらの意味は「謹んで申し上げました」と言う意味になります。

前文を省略する手紙

頭語は「前略」「冠省」「略啓」「寸啓」「草啓」「前文お許し下さい」などを使います。これらの意味は「冒頭の挨拶を省かせて頂きます」と言う意味になります。結語は、「草々」「早々」「怱々」「不一」「不備」「不尽」「かしこ（女性のみ）」を使います。草々、早々、怱々は、「急ぎ走り書きをし、申し訳ございません」と言う意味になります。不一、不備、不尽は、「気持ちを充分に言い表せていません」と言う意味になります。

急用の手紙

頭語は「急啓」「急呈」「急白」などを使います。これらの意味は「取り急ぎ申し上げます」と言う意味になります。結語は、「草々」「早々」「怱々」「不一」「不備」「不尽」「かしこ（女性のみ）」を使います。草々、早々、怱々は、「急ぎ走り書きをし、申し訳ございません」と言う意味になります。不一、不備、不尽は、「気持ちを充分に言い表せていません」と言う意味になります。

面識のない方へ初めて手紙を出す場合

頭語は「急啓」「急呈」「初めてお手紙差し上げます」などを使います。これらの意味は「謹んで申し上げます」と言う意味になります。
結語は、「拝具」「敬具」「謹言」「かしこ（女性のみ）」を使います。これらの意味は「謹んで申し上げました」と言う意味になります。