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スピーチを依頼された時に知っておきたいことThings to know about speeches

気持ちの伝わる祝辞とは?

結婚式の祝辞を頼まれた時は、気持ち良く引き受けるのがマナーです。
しかし、どんなスピーチをすれば喜んでもらえるのか、祝福する気持ちが伝わるのか、悩まれている方が多いのではないでしょうか。
今回は、祝辞の基本を紹介します。代筆の代行を依頼された方も、ご自身で原稿を考えた方も、前日は必ず通しで読む練習をしておきましょう。

スピーチを依頼されたらチェックしておくこと

祝辞の場では、自分一人がスピーチを行うわけではありません。時には、他の友人も頼まれている場合もあります。しかも、先に同じことを言われてしまうと、気まずい思いでスピーチになってしまいます。 また、主賓として祝辞を依頼された際には、自分より年長の方はいないのか、もっとふさわしい方がいないのか、確認をすることも必要です。スピーチの際はそのような人に一言断りの文を入れると印象が良くなります。 どんな立場の方がいるのか、自分がどんな立ち位置で祝辞を述べればいいのか。前もって確認をしておくと、当日焦らずに落ち着いてスピーチを行えます。

祝辞のポイント

新郎新婦やゲストから、好評の祝辞もあれば、不評となる祝辞もあります。
祝辞のポイントは2つ。
①祝辞の長さ(長すぎても短すぎてもいけません)
②祝辞の内容(新郎新婦の人となりが分かる、自分の立場だからこそ話せるエピソード)
文章の上手下手は、関係ありません。
気持ちの伝わる祝辞を作成するために、この2つをポイントにして考えましょう。

祝辞の長さ

祝辞の長さは、3分〜5分。
友人なら3分程度のスピーチが多くなります。1〜2分では少し物足りないと言う感想を抱かれがちですので、3分を目安に原稿を作成しましょう。
会社の上司などからの祝辞は長くなりがちですが、5分程度に抑えると印象がよくなります。10分をこえると長すぎると思われてしまいます。
過去に出席した結婚式や学生時代の朝礼を思い出して下さい。長い話を延々と聞いているのは辛いものです。例えば、1人が10分ずつ話すと、4人が話して40分。結婚式は基本的に2〜3時間のものがほとんどですが、式内の1/3〜1/4が祝辞の時間で終わってしまうことになります。

祝辞の内容

祝辞は、はじめの挨拶→核となる題材(エピソード)→終わりの挨拶で成り立ちます。
この格となる題材に悩む方が多いのではないでしょうか。題材を考える時に大切なことは、題材を1つだけにしぼるということです。自分の立場でしか知らない話を披露しましょう。
2つも3つもエピソードがあると、この人は何が言いたいのだろう?と、伝えたい趣旨が分からなくなってしまいます。1つの話をふくらませて、3分程度で終わらせましょう。

スピーチする際のおすすめの話は、新郎新婦の人柄や、家族が知らない姿を披露することです。
例えば部下の結婚式ならば、会社での仕事ぶりを家族や親族、友人などは誰も知りません。仕事中にあった人柄の分かる温かなエピソードを題材にしてはいかがでしょう。会社の説明だけで話を終える上司もいますが、家族やゲストの皆様は、会社の業務を知りたいのではなく、どんな働きぶりをしているのか、普段の会社での姿を知りたいと思っています。自分の立場でしか見えない姿を話すと、新郎新婦もこんな風に思われていたんだと感動します。
あなたの立場が学生時代の友人なら、学生時代にあった心温まるエピソードを題材に選びましょう。注意してほしいのは、誰が聞いても理解出来るエピソードを話すこと。周りがついていけない内輪ネタは避けて下さい。
嫌な印象を残すような話や、新郎新婦が嫌がりそうな話は避けて下さい。

NG祝辞

・褒め過ぎ

祝辞だからと言って、美辞麗句を使い過ぎのスピーチをされる方がいます。誰でも褒めてもらえるのは嬉しいものですが、褒め過ぎると実際の姿とかけ離れてしまいます。ゲストの中には、新郎新婦を良く知っている方も多く、あまりにもわざとらしい言葉の数々に苦笑がもれてしまいます。

・全く関係のない話がほとんど

結婚式の祝辞なのに、新郎新婦とは関係のない時事問題やスポーツの話、時には私的な話をされる方もいますが、誰のための祝辞なのでしょう。導入に使うのはかまいませんが、その導入で持ち時間をほとんど使ってしまうような祝辞はNGです。

・祝辞で説教や失敗談

せっかくのめでたい席なので失敗談は控えたいものです。失敗談でも、暖かなユーモアで包まれた話で最終的には褒める方向や失敗からこんな努力をして最終的にはこんな素晴らしいことになりましたという良い話にしましょう。貶めて終わりや中には笑えない失敗談を話すのはNGです。
祝辞でマイナスの話は禁物です。さらに、失敗した話を説教で締めくくるのはゲストからもうんざりされてしまいます。新郎新婦のことを考えて、両家やご友人にプラスの印象をもってもらえるエピソードを探しましょう。

・暴露話

受け狙いで暴露話をスピーチ。これは、会場内が引いてしまいますので絶対にしてはいけません。ただし、新郎が新婦のためにやった素敵な努力など、プラス方面に向かう暴露話は好まれます。
しかし、実は新郎が何かの演出に使うためにとっておいた秘密の話かもしれません。スピーチに盛り込むのなら、許可を取ってから話すのが無難です。

・再婚の方に

祝辞を述べる際に、わざわざ再婚が分かるような言葉を入れる必要があるのでしょか。
中には再婚ということを知らないゲストもいますし、新郎新婦は触れてほしくないと思っているかもしれません。
「今度こそ幸せな家庭を築いて下さい」
など、余計なお世話です。「今度こそ」はつけず、「幸せな家庭を築いて下さい」だけでOKです。

・晩婚の方に

「やっと春が来ましたね」「結婚しないのかと心配していました」などの言葉も、失礼な印象を与えます。新郎新婦に対しても、未婚の同世代のゲストに対しても、不快な物言いになりますので控えましょう。

・授かり婚についてや、妊娠出産を促す言葉

授かり婚は最近はめでたいことと捉えるように変わってきていますが、価値観は人それぞれ。マイナスの印象を持つ方も多くいます。「お二人の間にもうすぐ子どもが生まれますが」など発言すると、顰蹙をかってしまうことも。
さらに、「子どもを持つのは最高の幸せだ」などの発言は、子どもをもつ気のないゲストや、妊活中で苦労しているゲストに嫌な想いをさせてしまいます。デリケートな問題ですので、妊娠の話には口を挟まないようにしましょう。

使ってはいけない言葉

結婚式で使ってはいけない言葉を紹介します。前もって準備しておく祝辞にこのような言葉があると、常識を疑われてしまいます。受け狙いと思って使用するのも厳禁です。

・忌み言葉

おめでたい席にふさわしくない縁起の悪い言葉です。
例)別れる、離れる、去る、出る、死ぬ、失う、終わる、切れる、絶つ、滅びる、壊れる、さめる、最後

・重ね言葉

結婚は二度あってはいけません。重ねた言葉は使わないようにしましょう。
例)ますます、かえすがえす、しばしば、くれぐれも、またまた、重ね重ね、再三再四、さてさて

使いがちなのは、「最後になりましたが〜」や、「新郎新婦のお顔がますます輝いてみえます」などの言葉。本人に悪気がないのは聞いていて分かりますが、「これをお祝いの言葉にかえさせて頂きます」「新郎新婦のお顔がいつも以上に輝いてみえます」など、言葉を置き換えて使いましょう。

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